2017年11月 7日 13:16 / by セミナー事務局

横河レンタ・リース株式会社 様 導入事例

老朽化システムのリプレースを機に社内業務システムの全面刷新に踏み切り、クラウドファーストの方針のもとにNotesからkintoneへの移行と新たなデータ連携基盤の構築を果たした。

執行役員CIO 情報システムセンタ長
髙倉 敏行氏

AS/400のバージョンアップを契機にNotesをkintoneに移行し、
併せてオンプレミスとクラウド間のデータ連携基盤を構築

IT機器と計測器のレンタル事業と、日本ヒューレット・パッカード株式会社のプラチナパートナーとしてシステム事業を展開する横河レンタ・リース様。「モノからコトへ」のコンセプトのもと、ハードウエアのレンタルをベースにソフトウエア、ソリューションサービス、クラウドサービスでの商品開発を進め、対象ユーザーも大手だけでなく、中小・ベンチャーへの拡大を図る。そこで求められるのが、スピーディーな事業展開を支えるシステム環境の刷新だった。
今回、基幹システムAS/400のバージョンアップを契機に、Notesからkintoneへの移行と、DataSpider Servista+Thunderbusによるデータ連携基盤の構築で、システム環境刷新の第一歩を踏み出した。このプロジェクトに、SIerとしてソリューション提案から全体マネジメントを担ったのがNDIソリューションズだった。

背景・課題

  • ・基幹システムのバージョンアップリプレースが必要。
  • ・Notesの運用管理負担増大の深刻化。
  • ・多くの社内周辺システムとのシームレスなデータ連携が不可欠。

導入後

  • ・周辺システムとの複雑な接続環境も含め、安全に基幹システムのバージョンアップを実現。
  • ・kintone導入で柔軟な業務開発プラットフォームを構築。
  • ・DataSpider ServistaとThunderbusによる、オンプレミスとクラウド間のデータ連携基盤をセキュアかつスピーディに構築。

ユーザー企業プロフィール

社名 横河レンタ・リース株式会社
本社 東京都新宿区西新宿1-23-7 新宿ファーストウエスト
設立 1987年1月23日
資本金 5億2,800万円
従業員数 744人(2017年4月1日現在)
URL https://www.yrl.com/

背景と課題

基幹システムのバージョンアップを契機に、Notesの移行とスピードのあるシステム連携基盤が求められた。

執行役員CIO
情報システムセンタ長
髙倉 敏行氏

創業以来、事業の柱として掲げてきた『所有から利用へ』のコンセプトから、30周年の節目を迎えた現在は、IoT社会の本格到来に向け「『モノ』から『コト』へ『ハードウエア』から『ソフトウエア』・『サービス』へ」とコンセプト枠を拡大し『サービス創造、提供カンパニーへの変革』に舵を切った横河レンタ・リース株式会社。
現在はIT機器や計測器のレンタル事業を基軸に、システム基盤設計・構築・保守まで行うシステム事業を展開。また高付加価値サービスとしてデータレスPC™ソリューションや資産管理BPOソリューションをはじめとする自社開発のクラウド型サービスなど、お客さまの業界を問わない柔軟なソリューションを積極的に展開している。
こうした新たなサービスを生み出し、支えていくためのIT基盤をどのように整えていくのかは、横河レンタ・リース様にとって大きな経営課題になっていた。

その第一歩として社内インフラを整備する同社の情報システムセンタの差し迫った課題が、基幹システム(AS/400)の老朽化であり、サポート切れが訪れる前のバージョンアップリプレースだった。同時に、情報システムセンタを悩ませていたのが、長らく業務に密接に関わって使われてきたNotesの運用負担増大の深刻化であった。旧バージョンのまま使い続けた結果、システムの複雑化によるレスポンス低下を招いていた。しかし、これまでNotesを使って基幹システムの周辺に多くのアプリケーションとデータベースが作られてきたため、今後このNotesをどうするのか、情報システムセンタではその判断を迫られていた。

こうした中、ITコンサルティングやデータセンタ事業での多彩な経歴を持ち、企業活動とITとの関係を見通すことに経験がある執行役員(CIO)情報システムセンタ長の髙倉敏行氏に求められたのは、同社の将来に向けた業務システムのあり方を見極め、その実現を図ることだった。髙倉氏はこう語る。 「これまでほぼ全てのシステムがオンプレミスでしたが、当社の事業展開のスピードを考えると単に基幹システムをリプレースすれば済むことではなく、仕組みそのものをどうチェンジするかを考えました。また、今後の事業展開を支えるためのITインフラが必要で、迅速性、柔軟性、機能性を備えたクラウドをうまく組み合わせて使っていく。どうしてもクラウドでは駄目なものだけ中に残して、クラウドファーストの方針で考えた。」

同社では社外向けのWEBサイトはダイレクトコネクトでAWSを利用していたものの、社内向けの業務システムは全てオンプレミスベースであった。そのため社内にはクラウドの導入に慎重な意見もあったが、今後の事業展開を支えるシステム基盤を考えれば、柔軟性、拡張性、運用コストに優れるクラウドサービスの活用こそもっとも合理的な選択という考えに異論はなかったと言う。
ただし、当然ながらオンプレミスの基幹システムをすべて一気にクラウドへ移行するわけにはいかない。将来的にもオンプレミスでいくという選択肢もある。
「そこで重要になるのは、クラウドとオンプレミスの間でのセキュアな情報、データの連携です。それも、リアルタイム連携が可能でなくてはいけません。業務で使うアプリケーションの開発も、要件を聞いて1年かけて開発するというやり方でなく、早く実装して使ってみて駄目なら変えていけばよいというやり方。そのプラットフォームとしてkintoneを採用し、これをNotesの移行先と考えました。」(髙倉氏)

同社では、基幹システムの大規模リプレースをしており、今回はその前段階として周辺システム環境の刷新を目指した。
情報システムセンタでは、AS/400のバージョンアップと将来を見据えたシステム再構築での提案を既存ベンダーに依頼したが、同社のIT環境を変革する意図を正しく理解した提案が得られずにいたという。そこで、新たな提案を求めて接触したのが、NDIソリューションズだった。 「いろいろ調べましたが、IBMプラットフォームに精通しマイグレーションにも強いところは限られています。NDIソリューションズがその1社だと知り、お願いしてみることにしました。」(髙倉氏)
NDIソリューションズはIBMプラットフォームとAS/400に豊富な経験を有しているほか、幅広いITインフラ環境のアセスメントと移行支援に多くの実績がある。クラウドとオンプレミス間のデータ連携も含めて、ITインフラのデザインと構築に関わるソリューション提供に強みを持っており、横河レンタ・リース様のご要望にも的確にお応えしていった。

導入プロセス1

運用負荷が増大するNotesからkintoneへの移行を実施し、EUC業務基盤をつくる。

情報システムセンタ
システム開発運用部 第三課長
陣内 日佐子氏

同社で使っていたNotesは、バージョンが古いこともあって、Windows7では動かないためVM上で動かしていたものの、レスポンスの低下と障害の発生により業務に支障を来すことが多々あり、ユーザーにとって使う上での負荷が増していた。特に問題となっていたのはシステム運用の負担であった。情報システムセンタの管理担当者が一人で障害対応に追われることもしばしばで、この間ユーザーの業務が滞るというケースもあった。

Notesからkintoneへの移行を担当した情報システムセンタの陣内日佐子氏はこう振り返る。
「AS/400も古いため、Notesとの日次バッチのデータ連携でトラブルをよく起こし、たびたび遅延が発生することもありました。それでも社員にとっては使い慣れたツールということもあり、移行先が見当たらずに使い続けていました。」
そこで、髙倉氏が移行先として提案したのがkintoneだった。
「クラウドでいくならkintoneしかないと考えました。基幹のバージョンアップのスケジュールもあり、障害となるNotesの連携を早く解決しないといけませんが、kintoneならNotesからの移行もスピードを持ってできると確信しました。」(髙倉氏)
NDIソリューションズはkintone導入にも多くの実績がある。AS/400のバージョンアップと並行したkintone導入も、そのソリューション提案が高く評価されプロジェクトを任されることになった。Notesからkintoneへの移行にあたっては、Notes技術者を多く擁し、移行時の開発実務に精通するコムチュア株式会社との協力体制で臨んだ。
「kintoneはテスト使用してみてライトで使いやすいと感じましたし、ユーザーが柔軟にカスタマイズできるのも魅力でした。Notesで作ったアプリケーションとデータベースは100本ほどありましたが、1つずつ廃棄か移行するかをユーザーと検討してコアの10システムほどをkintoneへ移行することに決め、他はNotesデータをHTML形式でファイルサーバに保存しておいて、必要になったらそれを閲覧することにしました。開発パートナーのコムチュアさんの技術者にテクニカルなことを聞きながら、共にNotesからの移行での実装開発を進めました。基幹システムとのバッチ連携も時間内でできるようになりました。」(陣内氏)

Notesアプリケーションとして稼働していた移行対象の10システムは、すべて業務上欠かせないシステムである。例えば、レンタル契約の期日管理を行う"期間満了Watcher"システム。契約満了時期が近づくとお客様にメール通知して契約の延長か終了かを検討してもらうと同時に、担当営業にも通知して営業機会を逃さないようにする。
こうした重要なアプリケーションがそれぞれ基幹システムとデータ連携している。基幹システムのバージョンアップがスケジュールに上っていたため、その前にNotesからの移行を終えなければならず、一から開発しているわけにはいかなかった。
「それをスピード感持ってできるのがkintoneでした。何よりkintoneはNotesと使い勝手が近くユーザーもすぐ使えますし、慣れてくればユーザー自身で手軽にEUC(エンドユーザー・コンピューティング)ができます。」(髙倉氏)

導入プロセス2

DataSpider+Thunderbusでオンプレミスとクラウドをつなぐデータ連携基盤を構築。

情報システムセンタ
システム開発運用部 第一課
早田 明雄氏

もう1つ重要な課題となっていたのがデータ連携。その担当になった情報システムセンタの早田明雄氏がこう語る。
「全社のシステム間のデータ連携の状況を調べてみて分かったのは、各システム間が複雑に絡み合うスパゲティ状態になっていることです。いろいろなツール・手法が使われているため運用方式もばらばらでしたし、扱うデータが大容量になるとメモリが落ちるという難点もありました。私のミッションは、クラウドサービスの導入で周辺システムも変わる中、複雑化したデータ連携を整理して統合されたデータ連携基盤をつくるということでした」(早田氏)
複雑化したシステム間の連携を統合して、変化に強いスケーラブルな連携基盤が求められていた。
そこで注目したのがDataSpider Servista(以下、DataSpider)であった。
DataSpiderは、異なるシステムのデータやアプリケーションをノンプログラミングでつなぐことができるEAIツールである。主要なデータベースやアプリケーションなどの接続先に対する50種類以上のアダプタが用意されている。
また、DataSpiderに注目した大きな理由として、大容量データに強いということがある。データ抽出、変換、書き込みの工程を分割し、並列して実行する機能によって処理容量と速度を向上させている。
「実際に他製品と同条件の大容量データで検証したところ、DataSpiderは一定のパフォーマンスを維持したまま短時間で終了でき、連携基盤のツールとして持つべき機能を備えていると評価しました。」(早田氏)

さらに、DataSpiderに加えて、クラウドからオンプレミスのデータをリアルタイムに取得するという課題に対してNDIソリューションズが提案したソリューションがThunderbusであった。
Thunderbusを使うと、専用線や特別なネットワーク環境を使うことなく、クラウドサービスのkintoneからオンプレミスシステムのファイルやデータへ、セキュアかつシームレスにアクセスできる。当時、このThunderbusは製品開発を終え、製品化へ向けたテストを行っている段階であったが、Thunderbusを高く評価し、 横河レンタ・リース、NDIソリューションズ、セゾン情報システムズの3社で、製品化に向けて協力・調整を行った。

「DataSpiderプラスThunderbusというデータ連携基盤ソリューションは、まさにわれわれが求めていたものでした。NDIソリューションズが私たちの意図を理解し全力で取り組んでくれたことで、セキュアかつスピーディに連携基盤ができました。」(早田氏)

導入効果

データ連携基盤が実現し、ユーザーによるkintoneでの業務アプリケーション開発も活発化。

DataSpider Servista+Thunderbusによるデータ連携基盤は開発着手から4ヶ月の2017年2月に実装を終えることができた。「実装を終えた時点の17本のうち10本はリアルタイム連携でした。2017年7月時点ではこれが31本に増え、さらに5本が加わる予定です。開発標準とテンプレート開発を進めたおかげで、対象システムが変わっても短期間で連携インターフェースを構築でき、運用方式も統一化することで、運用コストも下がりました。」(早田氏)
データ連携はいわば裏方、つながって当たり前。ユーザーの"こうしたい"の実現をデータ連携で支えていくことが役目だと語る。

Notes上にあった業務のkintoneへの移行開発は2017年3月を完了目標に進み、2017年1月から着実にリリース数を増やしていった。使い勝手がNotesに近いこともあり、ユーザー自身が触れて活用しながら業務をシステム化していける。5月以降はユーザー勉強会も開催し、参加者も増えているという。
「kintoneの導入で一番の効果は、稼働が安定し出勤時の心配がなくなったこと(笑)。ユーザーは1000人ほどで満足度も高く、アプリケーション数も300くらいになっています。アプリケーションは自分たちで作るという意識が浸透しつつあります。」(陣内氏)
アプリケーション開発はユーザーに申請してもらい、テストサイトで使ってみて、良ければ本番へ上げる流れ。新たな追加機能は開発パートナーにプラグイン化してもらい、汎用的に使えるようにしている。

今後の展開

基幹システム再構築へ向けたさらなるkintone活用とデータ連携基盤の強化を進める。

同社では基幹システムの根本的な再構築を計画している。kintoneもデータ連携基盤も、生まれ変わる基幹システムとのスムーズな連携の実現が最大のテーマだ。kintoneではデータ連携とセットにしたプラグイン化を推進する。
また、ペーパーレス化の実現に向けて、残っている紙による業務運用も今後、「移せるものはkintoneへ移してkintoneを意識しないくらいのところまでもっていく。」(髙倉氏)
NDIソリューションズへの期待も大きい。
「お付き合いするベンダーには、当社のビジネスを理解し、情報システム部門のミッションを理解したうえで、新しい価値の提案と提供をしてほしいと望んでいます。NDIソリューションズは今回のプロジェクトでそれを実現し、われわれが描くものの一歩先のソリューションまで提案してくれました。今後も頼れるパートナーとして共に進んでほしいと思います。」(髙倉氏)
「NDIソリューションズには提案のスピードがあり、実力のあるベンダーとの協力関係に信頼が置けました。私自身、安心してユーザーに向いて仕事ができるので、これからも期待しています。」(陣内氏)
「NDIソリューションズとは、単にこちらの言うことをやってもらうのでなく、お互いの意見を交わしながら最善の道を探りました。それがなければ、このデータ連携基盤はできなかったと思います。常に上を目指すNDIソリューションズを頼りにしています。」(早田氏)
NDIソリューションズは、お客様の期待にお応えし、さらに一歩先駆けるソリューションのご提案を進めていきます。


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